藤枝明誠高校でいじめ 第三者委は”対応の遅れ”指摘

藤枝市にある「藤枝明誠高校」で女子生徒が根拠のない性的なうわさを流されるなどのいじめがあったことがわかりました。
学校側が設置した第三者委員会は、調査報告書の中で対応の遅れを指摘しました。

学校側が設置した第三者委員会がおととし9月にまとめた調査報告書によりますと、女子生徒は、2019年の入学直後から同学年の男子生徒に根拠のない性的なうわさを流され続け、2020年1月から不登校になりました。
女子生徒はこの年の10月に、自殺を考えていたところを警察に保護され、翌月、転校したということです。
生徒は、不登校になるまでに教員に相談していましたが、学校側は調査委員会を立ち上げるなどの法律で定められた対応を取らず、生徒の代理人の弁護士の要請を受けて、2021年6月にようやく第三者委員会を設置し、重大事態として県に報告したということです。
これについて報告書では「法律に対する理解不足が対応の遅れにつながった」と指摘しています。
報告書の提出を受けた県は、学校側に対していじめの再発防止策を確実に実施し、早期発見に組織的に取り組むよう27日付けで文書で指導しました。
藤枝明誠高校は、「深く反省するとともに二度と同様の事態が発生しないように努めてまいります」とコメントしています。