「第五福竜丸」被ばく70年 焼津の高校生が朗読劇を披露

焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」が、アメリカの水爆実験で被ばくしてから70年となったのにあわせて、焼津市で全国の高校生が平和について考える集会が開かれ、地元の生徒たちが亡くなった乗組員の家族を描いた絵本の朗読劇を披露しました。

この「全国高校生平和集会」は、毎年、広島市や長崎市などで開かれてきましたが、ことしは「第五福竜丸」の被ばくから70年となったのにあわせて初めて焼津市で開かれ、県内外から高校生など100人あまりが参加しました。
27日は高校生どうしの交流会が行われ、この中で地元の焼津高校の生徒たちは被ばくから半年後に亡くなった元乗組員の久保山愛吉さんの妻、すずさんの目線で描かれた絵本の朗読劇を披露しました。
劇では、すずさんと幼い娘たちが久保山さんの回復を願う姿や、久保山さんが残した核兵器の廃絶を願う言葉をすずさんが大規模な集会で伝えたことなどが表現され、高校生たちが真剣な表情で聞き入っていました。
朗読した高校生は、「こういうことがあったとちゃんとみんなに伝えたいと思いながら演じました。被ばくから70年がたちましたが、これからも若い世代に伝えていきたい」と話していました。