伊豆箱根鉄道 実際の電車で「超電導」の技術を検証

電気抵抗をゼロにすることでロスなく送電できる「超電導」の技術を使った検証が伊豆箱根鉄道の実際の電車で行われ、伊豆の国市で特殊な設備が公開されました。

伊豆箱根鉄道・駿豆線の一部の区間では鉄道総合技術研究所が3月13日から「超電導」技術の検証を始め、21日は大仁駅構内に設置された特殊な設備が公開されました。
設備には液体窒素を循環させる冷却システムが設置され電車に電気を流す超電導ケーブルをマイナス196度以下に保っているということです。
このケーブルは冷やすことによって電気抵抗をゼロにすることができこれまで順調に運用できているということです。
鉄道総合技術研究所によりますとこの「超電導」の技術によって電気を遠くまで安定して送ることができるため変電所の数を減らしたり、節電の効果があるということです。
鉄道総合技術研究所浮上式鉄道技術研究部の富田優部長は、「初めて営業運転で使用できたことで大きなハードルを越えることができた。今後は各事業者の使い道にあったシステムを供給していきたい」と話していました。
このシステムは今後、鉄道事業者と協議をしながら実用化を目指すということです。