宮沢博行前防衛副大臣側が3年間で110万円余派閥に納入せず

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐり、安倍派に所属する複数の議員側が販売ノルマを超えて集めた分のパーティー収入を、派閥側に納入していないケースが確認された問題で、宮沢博行前防衛副大臣側が、おととしまでの3年間で110万円あまりを納入せず、手元に残していたことが関係者への取材でわかりました。

自民党の安倍派「清和政策研究会」では、複数の所属議員側が、販売ノルマを超えて集めた分のパーティー収入を、派閥側に納入していないケースがあることが明らかになっています。
この問題をめぐり、宮沢前防衛副大臣側が、おととしまでの3年間であわせて114万円を派閥側に納入せず、手元に残していたことが関係者への取材でわかりました。
宮沢前防衛副大臣は12月、国会内で記者団に対し、販売ノルマを超えて集めた分のキックバックを派閥から受けたことを認めていましたが、関係者によりますと、キックバックを受けたのは、2020年とよくとしの2年間であわせて18万円だったということです。
手元に残した分とキックバック分をあわせた132万円は、宮沢前防衛副大臣が代表を務める資金管理団体「宮柱会」の収支報告書に記載されておらず、関係者によりますと、宮沢前防衛副大臣側は全額を安倍派からの寄付として訂正する方向で派閥との調整を進めているということです。
宮沢前防衛副大臣は、NHKの取材に対し、事実関係を認めた上で、「ほかの議員からの情報収集で、派閥からのキックバックの手続きを省略する形で、ノルマ分だけ納めて手元に残すやり方があると聞き、そのやり方にのっとった。収支報告書に記載しなくていいといわれていたが、まずいなという感じはしていた。手元に残した分もキックバックと同じ形で訂正する予定だ」と述べました。
その上で、裏金化された資金を何に使ったのかについては、「政治的な活動として懇親会などに使ったと認識しているが、もう少し精査させていただきたい」と述べました。