日銀静岡支店 新たな紙幣の見本を県内で初めて一般公開

日銀静岡支店が10日に開いた見学会で、ことし7月から発行が始まる新たな紙幣の見本が県内では初めて一般向けに公開されました。

日銀静岡支店は10人以上の団体向けに店内見学会を開いていますが、新型コロナウイルスの影響で中止が続き、10日、およそ4年ぶりに開催されました。
常葉大学で経済や行政を学ぶ学生と教員のあわせて12人が参加し、紙幣の発行など日銀の役割について担当者から説明を受けました。
この中で、ことし7月3日から発行が始まる3種類の新たな紙幣の見本が県内では初めて一般向けに公開されました。
新たな紙幣には、一万円札に「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一、五千円札に日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子、千円札には破傷風の治療法を開発した細菌学者の北里柴三郎の肖像がデザインされています。
また、偽造防止の技術を強化し、紙幣を斜めに傾けると肖像が立体的に動いて見えるほか、「すかし」には高精細な模様が施されていて、学生たちが絵柄などに見入っていました。
参加した2年生の男子大学生は「子どものころから一度もデザインは変わらなかったので新鮮な感じがします。普段は決済アプリを使いますが、デザインもきれいなので、発行されたらすぐ手に取ってみたいです」と話していました。