小学6年生が卒業証書に使われる和紙作り 富士宮市

来年春に小学校を卒業する富士宮市の6年生たちが、自分たちの卒業証書に使われる和紙の手すきに挑戦しました。

富士宮市の白糸小学校では、かつて地域で和紙の原料となる植物「ミツマタ」の栽培が盛んだったことから、毎年、6年生が自分たちの卒業証書に使われる和紙づくりに取り組んでいます。
11日、6年生11人が上柚野地区の手すき和紙職人、内藤恒雄さんの工房を訪れ、手すきに使う材料や手順について説明を受けました。
そして、内藤さんの手ほどきを受けながら、ミツマタを溶かした液体の中に「すげた」と呼ばれる専用の道具を沈め、前後に細かく動かしながら和紙の厚さが均等になるよう、丁寧にすいていきました。
子どもたちがすいた手づくりの和紙は、天日で乾燥させたあと、名前などが書き込まれ、来年3月19日の卒業式に手渡されるということです。
和紙の手すきに挑戦した子どもたちは「世界に一枚しかない貴重な紙なので作ることができて嬉しいです」とか「卒業証書がもらえる卒業式まで楽しく過ごしたいです」などと話していました。
和紙職人の内藤さんは「手すき和紙の技術は世界に誇れる手仕事です。手作りで1枚の紙が完成するまでの大変さを感じてほしいと思います」と話していました。