建設業者 従業員殺害事件 被告 起訴内容を否認 無罪主張

去年3月、三島市の資材置き場で雇用していた従業員に火をつけて翌日に死亡させたとして、殺人の罪に問われている建設業者の初公判が静岡地方裁判所沼津支部で開かれ、被告は起訴された内容を否認し、無罪を主張しました。

清水町の建設業小林涼被告(28)は、去年3月、三島市の資材置き場で、雇用していた当時42歳の男性従業員の体や服に燃料油をかけた上でライターで火をつけてやけどを負わせ、翌日に死亡させたとして殺人の罪に問われています。
4日に地裁沼津支部で開かれた初公判で、被告は起訴された内容について「否認します」と述べ、無罪を主張しました。
検察は冒頭陳述で「被害者は精神障害によって金銭の管理ができないため、被告は不満を募らせていたが、事件当日に交わした電話で被告に渡すべき金についてはぐらかしたことから、被告は激怒して被害者のいる資材置き場に向かった」と述べました。
その上で「被害者を正座させて燃料油を浴びせかけた上、一緒にいたほかの従業員らの制止を振り切ってライターで頭部に火をつけて火だるまにした」と主張しました。
一方、弁護側は「被告は暴行は加えたが、やりとりしていた被害者から離れて背を向けたとたん、被害者の着衣が燃えていた。燃料油をかけたり、ライターで火をつけたりしておらず、殺人罪は成立しない」と反論しました。