リニア工事 ダム取水量抑制案 県“協議会が了承”JRに通知

リニア中央新幹線の工事を巡り、JR東海が示した、大井川の流量を減らさないために上流部のダムの取水量を抑える案について、県は、流域自治体などで作る協議会が了承したことをJR東海に文書で通知しました。
今後、いわゆる「全量戻し」の実現に向けて一気に進むことになります。

リニア中央新幹線のトンネル工事を巡り、JR東海は県が求めている「全量戻し」の方法として10月25日、工事で県外に流出する水と同じ量だけ大井川上流部の田代ダムで取水を抑える具体案を示しました。
この案について、県は、29日、流域自治体などで作る大井川利水関係協議会が了承したことをJR東海に文書で通知しました。
文書では、協議会側が「大井川に還元する方策の実施案について了解することとした」とし、その上で、県外に流出する量と同じ量を取水抑制できない状態が継続する場合の対応や不測の事態が発生した場合の連絡や協議体制などを、事前にわかりやすく説明するよう求めています。
これで、今後、「全量戻し」の実現に向けて一気に進むことになります。
一方、文書の中で、県は、協議会が求めた説明内容などについて県の専門部会の中でもJR東海と議論することを要請しました。