リニアダム案 島田市長「了解する考え」流域自治体など了承へ

リニア中央新幹線の工事を巡り、JR東海が示した大井川の流量を減らさないために上流部のダムの取水量を抑える案について、島田市の染谷絹代市長は「了解するということで考えている」と述べ、流域自治体などで作る協議会が近く、了承する文書をJR東海に提出する方向で調整していることを明らかにしました。
今後、いわゆる「全量戻し」の実現に向けて、一気に進むことになります。

リニア中央新幹線のトンネル工事を巡り、JR東海は県が求めている「全量戻し」の方法として10月25日、工事で県外に流出する水と同じ量だけ大井川上流部の田代ダムで取水を抑える案を示しました。
この案について、島田市の染谷市長は、27日の定例会見で、「不測の事態が起きた場合は報告してもらうなどの意見を盛り込んだ上で、了解するということで考えている」と述べ、流域自治体などで作る大井川利水関係協議会がこの案を了承する文書をJR東海に提出する方向で調整していると明らかにしました。
今後、いわゆる「全量戻し」の実現に向けて、一気に進むことになります。
また、染谷市長は、国の環境保全の有識者会議の議論の終了に県が反発していることについて、「全国的な会合や会議に行くと静岡県が肩身の狭い思いをしていると実感することが多い。水や環境は守らないといけないが、静岡県全体にとってどういう選択がいいのか考えていかないといけない」と述べ、県に解決に向けた姿勢を求めました。