鈴木げんさん戸籍上の性別変更手続きを浜松市役所が始める

法律で必要とされている生殖能力をなくす手術を受けていなくても、戸籍上の性別を変更することが裁判所の決定で認められたトランスジェンダーの鈴木げんさんについて、浜松市役所が法務局の了承を得て戸籍上の性別の変更手続きを始めたことがわかりました。
12月上旬にも、性別の表記が変更される見通しです。

戸籍上の性別は女性で、男性として社会生活を送るトランスジェンダーで、浜松市に住む鈴木げんさん(48)が行った申し立てについて、静岡家庭裁判所浜松支部は、10月、戸籍上の性別を変更するには生殖腺を取り除く必要があるとする法律の規定は、憲法に違反して無効だとする判断を示し、手術を受けていなくても戸籍上の性別を女性から男性に変更することを認めました。
浜松市役所が決定を受けた対応について法務局に問い合わせたところ、24日、法務局から、「裁判所の判断通りの戸籍変更を認める」という内容の文書が届き、市が戸籍上の性別を変更する手続きを始めたことがわかりました。
市によりますと、手続きは1週間ほどで終わるということで、12月上旬にも、鈴木げんさんの性別の表記は女性から男性に変わる見通しです。
鈴木げんさんは「これで突然、自分のものではない性別を突きつけられる不安がなくなって、多くの人にとって当たり前の生活が僕にも来るんだとほっとしています。なによりこれで自分に自信を持つことができると思っています」と話していました。