静岡市本拠地「ハヤテ223」 プロ野球2軍参加が正式決定

プロ野球のオーナー会議が都内で行われ、静岡市が本拠地の「ハヤテ223」のプロ野球の2軍への参加が正式に決定し、静岡県初のプロ野球の球団の誕生となりました。

プロ野球では、2軍の公式戦が、イースタン・リーグ7球団とウエスタン・リーグ5球団に分かれて行われていますが、野球のすそ野を広げるため2軍の試合に参加する新たな球団を公募し、ウエスタン・リーグに「ハヤテ223」、イースタン・リーグに独立リーグ、BCリーグの「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」が来シーズンから参加することが内定していました。
そして、22日のオーナー会議でこの2球団の準備の進捗状況が報告され、球場の確保や改修の状況、監督やコーチ、加入が内定している選手などチーム編成の見通しを確認した上で、来シーズンから2軍の試合に参加することが正式に決定しました。
この結果、静岡県初のプロ野球の球団の誕生となりました。
会議後の会見でオーナー会議の議長を務める西武の後藤高志オーナーは「野球のすそ野拡大と地域発展に貢献するために両球団は着実に準備をしてくれた。手応えを感じているし、来年は順調にスタートできるのではないか」と話しました。
国内のプロ野球は65年にわたり12球団で行われてきましたが、2軍ではあるものの来シーズンからは14球団に拡大してリーグ戦が行われることになりました。
【赤堀監督の母校 静岡高校野球部から喜びの声】
プロ野球2軍への参加が正式に決まったことについて、ハヤテ223の赤堀元之監督の母校で、春夏合わせて43回の甲子園出場の強豪、静岡高校の野球部からも喜びの声が聞かれました。
キャプテンの松下球真選手は「大先輩の赤堀さんが監督をされるということで、すごく誇りに思うし、刺激を受けている。1度、練習に赤堀監督がいらっしゃって話をする機会があり、バッティングのことなど指導していただいた。プロ野球と高校野球で舞台は違うが、静岡県の野球を一緒に盛り上げていきたい」と話していました。
【静岡商工会議所会頭「期待感は大きい」】
静岡商工会議所の岸田裕之会頭は、22日の定例会見で、「市内にはサッカーやバスケットボール、卓球のチームがあるが、日本で野球はメジャースポーツなので、市内にプロの球団ができることへの期待感は大きい」と述べました。
その上で、経済面での期待として、「観客を動員するとか見に来た人が泊まっていくというような直接的な効果だけではない。スター選手が現れて静岡県をアピールしてもらったり、多くの人に静岡に関心を持ってもらい、行ってみようという人が増えればという期待もある。経済波及につながるようにわれわれとしても応援できるところは応援したい」として、地元財界として初のプロ球団創設を歓迎する考えを示しました。
【静岡市の難波市長「球団始動頼もしく感じる」】
静岡市の難波喬司市長は、「参加が決定したことを大変うれしく思う。GMや監督として本市にゆかりのある方々の就任が決定し、選手のトライアウトも実施され、本格的に球団が始動していることを頼もしく感じる。来年3月の開幕に向けて、本市も清水庵原球場の安全安心にかかる整備や、ネーミングライツの導入など、支援を引き続き実施してまいる」というコメントを出しました。
【川勝知事「県民の長年の悲願実現 大変感激】
川勝知事は、「本県を本拠地とするプロ野球の球団の創設という、県民の長年の悲願が実現することとなり、大変、感激している。新球団が近い将来、人気と実力を兼ね備え、すべての県民に愛される県民球団に育っていくことを確信している。2024年シーズンの開幕に向け、官民一体となって、引き続き最大限の支援をしてまいる」というコメントを出しました。