【NEWS UP】困難から立ち直る力“レジリエンス”を養う

英語で「跳ね返す力」「元に戻る力」という意味がある「レジリエンス」ということば、教育などの現場では「困難から立ち直る力」として使われています。
この「レジリエンス」を養ってもらおうという授業が静岡市の中学校で行われています。

「辛いとき立ち直る、どんな世の中になってくかわからないけどみんながたくましく生きていける力を作ろうね」。
こう中学生に語りかけているのは、静岡大学教育学部の小林朋子教授です。
小林教授が研究を進めるレジリエンスは強いストレスがかかったり、困難に直面したときにそこから立ち直ろうとする「精神的な回復力」です。
たとえ落ち込むことがあっても、しなやかに立ち直る力を養ってもらおうと、大学の附属中学の3年生を対象に総合的な学習の時間を使ってレジリエンスを高める授業を行っています。
いま、生徒たちが学んでいるのは、自分なりのストレスへの対処の仕方、例えばリラックスの方法です。
小林教授は、その方法は1つや2つではなく、30ほど持っておくことが大事だといいます。
生徒の1人は「これから受験があるので癒やしになることとか見つけるだけでも少し楽になります」と話していました。
小林教授は、「ストレスを感じたときにどういう風にしたらいいのか知識があるのとないのでは違うと思うので、どういう風に対処すればいいのか学んで日常生活に使ってもらえれば」と話します。
この、レジリエンスを養ってもらおうという授業は、15日にも行われていました。
ただ、先生を務めたのはこれまで授業を受けてきた生徒たちです。
子どもたちから子どもたちへ。
小林教授は、同世代から教わる方が、耳なじみのないレジリエンスへの理解が深まるのではないかと考えたのです。
このうち3年生のクラスでは、「レジリエンスは誰もが持っている力で、学ぶことで高めることができる」と伝えていました。
この中で紹介していたのは物事の捉え方を変える、「リフレーミング」という考え方。
たとえば「反抗的」ということばを「自立心がある」と捉えるなど、ついつい口にしてしまうネガティブなことばどう言い換えられるか考えてもらい、物事を前向きに捉える練習を行いました。
このあと、生徒たちはストレスへの対処の仕方を話し合い、ひとりひとり、自分なりの対処方法を考えていました。
小林教授によりますと、この中学校のほかに県内およそ30の小中学校と高校と連携し、レジリエンスを学ぶ授業を行っているということです。
県教育委員会とともにレジリエンスを授業で教えるための指針の策定も進めていて、すべての子どもたちが学べる環境を整えたいとしています。