登録から10年 「富士山世界遺産サミット」開催 富士宮市 

富士山が世界文化遺産に登録されて10年になるのにあわせ、地元の自治体のトップが参加したサミットが富士宮市で開かれ、富士山の保全などついて意見が交わされました。

「富士山世界遺産サミット」には、県内6つの市や町と、山梨県富士吉田市から市長や町長が出席し、「世界遺産をいかした持続可能なまちづくり」をテーマに議論されました。
はじめに各市の代表が富士山を生かした観光振興策や、陸上競技の高地トレーニングの合宿誘致などこの10年の取り組みを報告しました。
そして登山口がある自治体が富士登山について提案を発表しました。
このうち富士宮市の須藤秀忠市長は、夏山シーズンの登山者の今後の増加を見据え、弾丸登山や、登山者の増加に伴う落石事故を避けるために、入山規制を設けることはやむを得ないと考えていることや、安全対策の費用として5合目以上の登山者全員に入山料の徴収を求める必要があると述べました。
最後にサミットの宣言が採択され、引き続き、富士山を核としたまちづくりに取り組むことを確認しました。
コーディネーターを務めた日本大学理工学部の阿部貴弘教授は「富士山が世界遺産になりこの10年はれい明期として、それぞれ試行錯誤しながら取り組んできた。今後は発展期として、それぞれが連携し、戦略的に取り組むことが大切だと思います」と話していました。