袴田さん再審 傍聴機会確保へ”最も大きい法廷”要望

57年前、静岡県で一家4人が殺害された事件で、死刑が確定した袴田巌さんの再審=やり直しの裁判が、10月27日に始まるのを前に、13日、ジャーナリストなどで作る団体が、傍聴する機会を確保するため、裁判所に対し、最も大きい法廷で審理することなどを要望しました。

1966年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で、死刑が確定した袴田巌さん(87)の再審は、10月27日に静岡地方裁判所で始まります。
これを前に13日、ジャーナリストの江川紹子さんや弁護士らなどでつくる団体が、静岡地裁に要望書を提出しました。
この中で団体側は、死刑が確定した事件で再審が行われるのは5件目で、国民の注目度は極めて高いとした上で、審理に使われるのは裁判所で2番目に広い48席の傍聴席を備えた法廷であることから、最も大きい法廷の使用を求めています。
その上で、十分な傍聴席が確保できない場合、別室にモニターを設置する「ビデオリンク」の方法で、傍聴を可能にするよう求めています。
記者会見を行った江川紹子さんは「傍聴の機会を確保することは、国民の司法に対する理解や関心を高めることにつながる。裁判所には積極的に傍聴の機会をつくっていく姿勢が求められている」と話していました。