大雨 復旧作業中に男性死亡 施設管理不備で遺族に賠償へ

去年9月の台風に伴う記録的な大雨の際、静岡市の排水処理施設で復旧作業中に死亡した当時71歳の男性について、市は設備の管理の不備が男性の死亡につながったとして遺族に対し、3250万円あまりを支払う方針を決めました。

去年9月、台風15号に伴う記録的な大雨で静岡市葵区にある市の排水処理施設は地下部分が冠水し、市から施設の管理を委託された当時71歳の男性が死亡しました。
市によりますと、男性は当時、施設が停電したため、エンジンで動かす非常用の排水ポンプに燃料を補給しようとしていたということです。
警察が詳しく調べた結果、排水ポンプのエンジンのマフラーに老朽化で穴が開いていたことから一酸化炭素が漏れて、男性が中毒を起こし、冠水した床に倒れ溺れたということです。
このため市は、点検でマフラーの穴を見つけられず、施設の管理の不備が男性の死亡につながったとして、遺族側と協議した結果、3252万円あまりの賠償金を支払うことで合意したということです。
静岡市の難波喬司市長は「市の施設の管理の不備でお亡くなりになったことについて大変申し訳なく思います。再発防止に努めます」と話しています。
市は賠償金の支払いについて、現在開かれている市議会の定例会に提出することにしています。