護岸工事のあと井戸水出にくくなる河川事務所が全井戸調査へ 

島田市で行われた大井川の護岸工事のあと、現場近くの地区で一部の井戸の水が出にくくなっていることを受けて、工事を発注した国土交通省静岡河川事務所は、9月上旬から地区にあるすべての井戸の調査と、所有者への聞き取りを行うことを決めました。

静岡河川事務所によりますと、島田市の神座地区では、2020年から去年にかけて、河川事務所が発注した大井川の護岸工事が2回にわたって実施され、一時的に川の水位が下がりました。
この工期中に、地区にある一部の井戸で水が出にくくなり、現在も13か所で水が出にくい状態が続いていて、水道水に切り替える措置がとられています。
これを受けて、静岡河川事務所は、9月上旬から地区に59か所あるすべての井戸を対象にした現状の調査と、所有者への聞き取りを行うことを決めました。
調査には3週間ほどかかる見込みで、終了後には住民説明会を開き、調査結果や今後の対応について説明することにしています。
河川事務所の調査について、農園で栽培していたいちごの苗が枯れる被害を受けた渡瀬豊さんは「井戸水が出なくなった原因だけでなく、当時の対応に問題がなかったかどうかも確認してほしい」と話していました。