リニア有識者会議 静岡市長「生態系と発生土」の検討必要

リニア中央新幹線の工事が環境に与える影響を議論する静岡市の有識者会議が開かれ、難波市長は、今後、大井川上流の生態系への影響と発生土の処理による影響の2点について検討が必要だとの認識を示しました。

静岡市北部の南アルプスを通る予定のJR東海によるリニア新幹線の工事が環境に与える影響について、市は、国や県とは別に大学教授などによる有識者会議を設けていて、21日の会合には、県の副知事や理事としてリニアを担当してきた難波市長も初めて出席しました。
この中で難波市長は、市は県の条例に基づいて知事に意見を述べる立場にあることや、これまでに市としてJR東海に伝えた意見の内容などをみずから1時間半にわたって説明しました。
そして、今後、市として検討が必要なこととして、トンネル掘削による生態系への影響と発生土の処理の2点を挙げ、特に「発生土置き場についてまだ十分な議論がされてない。今後はしっかりした議論をしていく必要がある」との認識を示しました。
出席したメンバーから「国の有識者会議と市の会議との関係をどう考えているか」と尋ねられると、難波市長は、「必要があればこちらの意見を国の有識者会議に言うことは可能ではないか」と答えていました。
会議終了後、難波市長は「リニアは非常に重要な問題で、私自身も会議に必ず出席して直接意見交換をしたい」と述べました。