給与未返上問題受け 50年ぶりの知事不信任案提出

いわゆる「コシヒカリ発言」を巡りおととし川勝知事が、一度返上の意向を示したボーナスや給与を返上していなかった問題で、県議会最大会派の自民改革会議は12日開かれている本会議に知事の不信任決議案を提出しました。
静岡県議会で知事の不信任決議案が出されるのは1973年以来50年ぶりです。

この問題は、川勝知事がおととしの参議院補欠選挙の応援演説で県内の自治体について、「あちらはコシヒカリしかない」などと発言して県議会で辞職勧告決議が可決された際、自らのペナルティーとしてその年の12月の給料とボーナスの合わせて440万円余りを返上する意向を示しましたが、今月になって去年の所得が公開され返上していないことが報道で明らかになったものです。
これに対し川勝知事が、「熟慮した結果、発言へのけじめは知事の職責を果たすことだと思い至った」として返上しない考えを示したため、県民から批判や苦情が殺到するなど波紋が広がっていました。
こうした中、川勝知事はき12日の県議会の本会議で、「議会や県民の皆様に十分に私の考えを伝えずお詫びする」と謝罪した上で、9月議会で、返上に必要な条例の改正案を提出して返上する意向を表明しました。
しかし、自民改革会議は12日夜、「知事が保身のために虚偽の説明と断ぜざるを得ない発言を重ねたことは、信頼性を根本的に損なう」として不信任決議案を提出しました。
このあと本会議が開かれ、採決されることになります。
静岡県議会で知事の不信任決議案が出されるのは1973年以来50年ぶりで、可決されれば初めてとなります。