自宅放火と詐欺未遂事件 消防士長 起訴内容おおむね認める

去年12月、自宅に火をつけて全焼させた上で5000万円あまりの火災保険金をだまし取ろうとしたとして、放火と詐欺未遂の罪に問われている静岡市消防局の消防士長の初公判が開かれ、被告は起訴された内容をおおむね認めました。

静岡市消防局島田消防署の消防士長、山口宗谷被告(26)は去年12月、当時1人で暮らしていた藤枝市内にある木造2階建ての自宅の和室に火をつけて全焼させた上、5300万円あまりの火災保険金を請求してだまし取ろうとしたとして、放火と詐欺未遂の罪に問われています。
12日、静岡地方裁判所で開かれた初公判で、消防士長は「火元は玄関です。その他に関しては認めます」と述べ、起訴された内容をおおむね認めました。
検察は冒頭陳述で、「被告は遅くとも去年11月ごろまでに犯行を考えつき、火災による焼失を免れたい保険証券などの貴重品や無線機、同人誌などをあらかじめ実家に送ったり、車に保管したりして避難させていた。自宅に火を放ったあと車でその場を離れ、鎮火から約11分後に保険会社に連絡したが、会社の担当者は出火の原因に不審を抱き、保険金の支払いを留保した」と主張しました。
次回の裁判は9月6日に開かれ、被告人質問などが行われます。