リニア工事に難波市長「円滑な実施が図られるよう対応」 

静岡市の難波市長が、就任後初の市議会での総括質問に臨み、リニア中央新幹線のトンネル工事について、「適切な環境影響評価、工事の円滑な実施、地域振興が図られるよう対応する」と述べました。

静岡市議会の6月定例会は、26日から難波市長にとって初めての総括質問が行われ、午前中、自民党市議団の繁田和三幹事長が登壇しました。
この中で、リニア新幹線の工事について、「推進に向けてどのように取り組もうとしているのか」との質問に、難波市長は、「個人としてリニア事業にどのような価値判断を持っていたとしても、行政判断はリニア事業に協力するべきだ」と強調した上で、「生物多様性や発生土について影響が回避・低減されるよう、かつ、わかりやすい説明がされるよう、JRに働きかける」と述べました。
そして、5年前に田辺前市長がJR東海と結んだリニア工事に協力するという基本合意書について、「今後もこの基本合意に基づき、JRとの信頼関係のもと、適切な環境影響評価、工事の円滑な実施、地域振興が図られるよう対応する」と引き継ぐ考えを示しました。
このほか、JR東静岡駅北口でアリーナ施設を整備する構想をどう進めるか問われると、「市民の共感を十分には得られていない。アリーナの役割や経済波及効果、期待される税収を評価し、年内をめどに市民にわかりやすく説明し、社会的合意を得て進めたい」と述べました。