昭和20年の「浜松大空襲」犠牲者を追悼する慰霊祭

78年前、昭和20年の「浜松大空襲」で亡くなった犠牲者を追悼する慰霊祭が浜松市で行われました。

戦時中に軍需工場が集まっていた浜松市の中心部は、アメリカによる空襲をたびたび受け、特に昭和20年6月18日未明の浜松大空襲では、6万5000発もの焼夷弾が投下され1157人が亡くなりました。
空襲から78年となる18日、犠牲者を追悼する慰霊祭が市内のホテルで行われ、遺族など150人が出席しました。
式典には、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナからの避難者のヴィーラさんも特別に参加し、「戦争で安全な場所を求めて家族で転々とし、私の日常は失われました。浜松でも空襲があったことを知り胸が苦しいです。戦争の被害者のひとりとして祈りをささげたいです」と、平和への思いを述べました。
このあと、遺族などが祭壇に花を手向けて、犠牲者を悼んでいました。
18日に出席した遺族の中には90歳を超える人もいて、空襲の悲惨さを若い世代にどう伝えていくのかも課題となっています。
このうち、18歳の時に、空襲で全身に大やけどを負い今も体に後遺症が残る木津正男さん(97)は「自分も高齢になり、ことしもなんとか出席できてよかった。戦争があると自分のような体になってしまう。誰かが口を出して書き物で残していかないといけない」と話していました。