季節外れのインフルエンザ流行 “コロナ禍で免疫低下注意を”

県内では異例となるインフルエンザの季節外れの流行が続いています。県は、コロナ禍で子どもの免疫が低下し、感染しやすくなっているとして注意を呼びかけています。

県によりますと6月4日までの1週間に、県内139の医療機関から報告されたインフルエンザの患者の数は前の週(251人)から58人増え、309人となりました。
1医療機関あたりにすると、2.22人で、去年12月に、流行入りの基準となる1人を超えて以降、流行が続いています。
記録が残る2006年以降、6月まで流行が続くのは初めてだということです。
学級閉鎖も起きていて、6月に入ってからおとといまでに、県内の小学校のあわせて12学級から報告があったということです。
県の感染症対策を担うふじのくに感染症管理センターの後藤幹生センター長は季節外れのインフルエンザの流行について「ことしは例年と比べて大きな感染の拡大がなく小規模な流行が続いている」とした上で、「コロナ禍で大きな流行が3年間なかったため子どもを中心に免疫が低下している。感染者の8割が20歳未満と若い世代を中心に感染が続き、なかなか流行が終わらない状況だ」と指摘しています。
また、乳幼児に多く見られる夏かぜの代表的なウイルス性の感染症の「ヘルパンギーナ」や、子どもを中心に近年、夏から秋にかけて流行する「RSウイルス感染症」も感染者が増加しているということです。
今後、人の移動が増える夏休みに入るとこうした感染症のさらなる増加も懸念されるとして、後藤センター長は「せきをしている場合にはマスクの着用や、室内の換気をしてほしい。何より、体調が悪い場合には外出を控えて、感染を広げないよう注意してほしい」と呼びかけています。