リニア 山梨県側調査巡る文書問題 川勝知事が山梨県に釈明

リニア中央新幹線のボーリング調査をめぐり静岡県がJR東海に対し、山梨県側の区間を掘削しないよう文書で求め、山梨県の長崎知事が不快感を示していた問題で、静岡県の川勝知事は「1月にJRに提出した文書と同じような内容だったため相談する必要がないと思った。礼節を欠いた対応だった」と釈明しました。

JR東海がことし2月から進めている山梨県内で地質や地下水の状況を確認するリニア中央新幹線のボーリング調査について、静岡県は、5月11日、JR東海に対し、流出した水の戻し方について静岡県の合意を得るまで、県境から山梨県内のおよそ300メートルの区間を掘削しないよう求める文書を提出しました。
一方で山梨県の長崎知事は静岡県から事前に相談がなかったことなどから不快感を示していました。
これについて、静岡県の川勝知事は15日の記者会見で「1月にJRに提出した文書と同じような内容だったため、相談する必要がないと思った。礼節を欠いた対応だった」と釈明しました。
その上で「静岡県の水が山梨県に流出するリスクがあるので県の専門部会で議論をしているところだ。正確で科学的な議論をしていると伝わるように、オブザーバーとしてでもいいので、山梨県に県の専門部会に同席してもらえないか促したい」と述べ、山梨県側に引き続き理解を求めていく考えを示しました。