物流“2024年問題” スズキが部品搬送で鉄道輸送強化へ 

物流業界で来年4月からトラックドライバーへの時間外労働の規制が強化され、人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念される中、自動車メーカー「スズキ」は、部品を運ぶ際に鉄道輸送を強化することを決め、6日専用のコンテナが披露されました。

スズキが公開したのは、長さ31フィート、約9.2メートルのコンテナで、これまで使っていた12フィートのコンテナに比べて2.5倍ほど長いサイズとなります。
物流業界では人手不足の深刻化や輸送量の減少が懸念されるいわゆる「2024年問題」への対応が課題になっていて、スズキでは、このコンテナ4台を順次導入し、トラック輸送から鉄道輸送への切り替えを図っていくことにしています。
これまでは、静岡県内の工場で製造した部品を九州の拠点の福岡県に運ぶ際には主に11トントラックを使っていましたが、その一部を鉄道輸送に切り替えていくことにしています。
スズキによりますと新たに導入するコンテナ1台で11トントラック1台分にあたる荷物が運べるということです。
今後はさらにこのサイズのコンテナを増やし、長距離となる仙台向けなどへの輸送でも活用していきたいとしています。
スズキの部品工場の大平健工場長は、「2024年問題は、大きな経営課題となっています。鉄道輸送によってモノが運べなくなることを回避できることに加え、二酸化炭素の排出量の削減にもつなげられるので今後も拡大を図っていきたい」と話していました。

《県内でも見据えた動き》
国は、トラックドライバーの労働環境の改善につなげようと、来年度から労働時間の規制を強化することにしています。
具体的には、年間の拘束時間は、3516時間から3300時間に短縮されます。
こうしたことから民間のシンクタンクは、7年後の2030年には「35%の荷物が運べなくなる可能性がある」という予測を公表しています。
静岡市に本社がある物流大手の鈴与もトラックの長距離輸送からの転換を図っていて、具体的には、大型のトレーラーが直接乗り入れて荷物の積み降ろしができる貨物船「RORO船」の活用を進めています。
この貨物船に搭載可能なコンテナを今後3年間で新たに300台ほど導入することにしていて県内でも2024年問題を見据えた動きが広まっています。