東日本大震災から12年 掛川市で津波に備え大規模な避難訓練
東日本大震災から12年になるのにあわせて、掛川市で、津波を想定した大規模な避難訓練が行われました。
訓練は、南海トラフの巨大地震による津波の発生を想定して海岸に近い掛川市の千浜地区で行われ、住民およそ1500人が参加しました。
午前9時に地震発生の防災無線が流れると、住民たちは指定された避難施設に向かいました。
このうち、海抜15メートルの高さの津波避難タワーでは、内閣府の防災担当者の立ち会いのもと県警航空隊のヘリコプターを使った救出訓練が行われました。
救助隊員が避難スペースにいるけが人役をヘリコプターまでつり上げて収容し、救急隊が待つ避難所まで運んでいました。
掛川市では、南海トラフ地震が発生した際、最大13メートルの津波が予想され、参加者たちは避難や救助の手順を確認していました。
この地区の地元自主防災会の佐藤幸一会長は「ここは5分ほどで津波が到達すると予想されているので、できるだけ早く避難できるよう、今後も訓練を重ねていきたい」と話していました。
一方、広域避難所に指定されている掛川市立千浜小学校では、陸上自衛隊による炊き出しの訓練が行われたほか、県の担当者が被災状況が示される県の防災アプリの使い方について住民に説明していました。
掛川市危機管理課の赤堀義幸課長は「大規模災害では国や県との連携が重要となります。今回多くの住民が参加してくれたことで、より防災意識を高められたと思います」と話していました。