浜松市行政区 条例案可決 現在の7区を3区に再編決定
浜松市の行政区の再編をめぐり、関係する条例案が22日、浜松市議会の本会議で賛成多数で可決され、来年1月1日にいまの7つの区を3つに再編することが決まりました。
22日に開かれた浜松市議会の本会議では、市が提案していた行政区の再編に伴って変更される新しい区の名前や区域などを示した6つの条例案について審議が行われました。
一部の議員から行政サービスの質が落ちるなどといった反対意見が述べられましたが、その後、6つの条例案それぞれで起立採決が行われ、いずれも賛成多数で可決されました。
これにより浜松市は来年1月1日に、現在の7つの区を3つに、具体的には、現在の中区、東区、南区、西区と北区の三方原地区をまとめて新たに中央区に。
また、浜北区と三方原地区を除いた北区を浜名区に。
そして天竜区をそのままの地域で残す区の再編が実現することになりました。
これを受けて浜松市の鈴木康友市長は立ち上がり、議員らに向けて深く頭を下げていました。
《行政区の再編に街の人は・・期待と不安》
行政区の再編が決まったことについて浜松駅前で聞きました。
60代の中区の女性は「ようやく決まってこれで財政の健全化が進むと賛成の気持ちです。再編してもそれぞれの地域の特徴を無くすのではなく、逆に生かしていくまち作りが進むことを願っています」と話していました。
3歳の息子がいる女性は「それぞれの区で取り組んでいる子育て支援が集約されて減ってしまわないか不安です。どの地域でも引き続き同じような支援を受けられるようにして欲しいです」と話していました。
60代の南区に住む女性は「住む地域の名前が中央区になるので中心に入れたようで嬉しいです」と話した一方で、「町なかの看板の書き換えなど、一時的であれ多くのお金が必要となるのでいつ再編の効果が出るのか心配です。この再編が若い人たちが行政を考えるきっかけになればいいなと思います」と話していました。
《浜松の鈴木市長 “議案可決され感無量だ”》
行政区再編に関係する条例案が可決されたことについて、浜松市の鈴木康友市長は、「長い道のりだったが、10年以上かけて議案が可決されたということで感無量だ。何回も議論を重ねてくれた市議会にも感謝したい」と述べました。
そのうえで、「区役所が減って不便になるのではないかという疑問を持っている人もいるので再編後も住民サービスがしっかりと提供されることは繰り返し説明していきたい」と話していました。