通園バス女児死亡事件受け県が安全マニュアル作成ガイドライン

牧之原市の認定こども園で3歳の女の子が通園バスの車内で死亡した事件を受け、県は、こども園や幼稚園などが送迎バスの運行に関する安全マニュアルをつくる際の基準となるガイドラインをまとめました。

9月5日、牧之原市にある認定こども園、川崎幼稚園で、3歳の女の子が通園バスの車内に約5時間にわたって取り残され、重度の熱中症で亡くなりました。
この事件を受けて27日に県庁で開かれた県の有識者会議で、こども園や幼稚園などが送迎バスの安全マニュアルを作る際に基準となるガイドラインを県が提示し、了承されました。
ガイドラインでは、バスの運行に携わる人の役割をそれぞれ示した上で、運転手や同乗する職員が急に不在になった場合に備え事前に対応を決めるともに、臨時の職員にも十分な研修を行うよう示しています。
その上で、バスの乗車名簿を作って職員の間で共有して乗降時にチェックすることや、送迎後の車内での確認方法を具体的に決めることなど、人数確認の徹底やダブルチェック体制の整備を求めています。
このほか、いわゆるヒヤリハットの事案を記録簿に残して研修などで共有することや、マニュアル改定の具体的なタイミングや手順なども示しています。
県健康福祉部の瀬嵜浩二理事は「ガイドラインの確実な浸透を図っていく。今後、各施設のマニュアルの改訂状況などを調べていきたい」と話していました。
県は28日、ガイドラインを県内すべての認定こども園や幼稚園などに送付し、ホームページで公表することにしています。