日本最長「貞山運河」活用へ 震災後初の地形調査

仙台市などを流れる日本で最も長い運河「貞山運河」を地域おこしに活用していこうと東日本大震災のあと、初めてとなる水中での地形調査が7日から始まりました。

貞山運河は、江戸時代から明治時代にかけて掘られた全長およそ31.5キロの日本で最も長い運河で、仙台市は沿岸部の活性化につなげようと、活用を検討しています。
一方、地域住民などから、運河には東日本大震災の津波によるがれきや土砂がたまり、水深が浅くなっているという声が上がっているため、市は震災後初めてとなる水中での地形調査を始めました。
若林区荒浜の流域で始まった調査では、市が委託した会社の作業員がボートに乗り、魚群探知機を使いながら水中の地形のデータを集めていきました。
この調査は8日まで、およそ10キロにわたって行われ、仙台市は結果を県や国と共有して、がれきの撤去などにつなげたい考えです。
若林区海浜エリア活性化企画室の東浦佳則室長は「沿岸部の活性化には運河の利活用は必要な要素だと考えている。これまで運河の状況をあまり詳しく調べてこなかったが、これを機にしっかり把握したい」と話していました。