国宝の「鑑真和上坐像」などを展示 東北歴史博物館

奈良の唐招提寺の国宝、「鑑真和上坐像」をはじめ、奈良や東北の貴重な仏像などを紹介した特別展が多賀城市の東北歴史博物館で開かれています。

この特別展は、東日本大震災からの復興を祈って、自然災害などを乗り越え、守られてきた仏像の姿から癒やしなどを感じてもらおうと開かれました。
会場には、奈良県と東北地方にある国宝や重要文化財に指定されている貴重な仏像や絵画など、およそ60件が展示されます。
このうち、唐招提寺の国宝、「鑑真和上坐像」は奈良時代の肖像彫刻の作品で、麻の布をはり、木くずと漆を混ぜた素材を塗って形をつくる技法で作られたやわらかい質感が特徴で、あごひげやまつげなど細部まで描き込まれています。
また、福島県の勝常寺にある「十一面観音菩薩立像」は、平安時代初期に作られた高さおよそ2メートルの仏像で、国の重要文化財に指定されています。
このほかにも、鑑真の生涯を描いた絵巻物なども展示されています。
東北歴史博物館の大久保春野研究員は、「これだけの貴重な仏像を1度に見ることできないので、大型連休などにぜひ足を運んで欲しい」と話していました。
特別展「悠久の絆奈良・東北のみほとけ展」は多賀城市の東北歴史博物館で、6月11日まで開かれています。