震災12年 若手の警察官に震災の経験や教訓を伝える

東日本大震災の発生から12年となるのを前に、岩沼市の警察署では、当時、現場で活動した警察官が震災後に採用された若手警察官に経験や教訓を伝える講話を行いました。

岩沼警察署で開かれた講話には震災後に採用された若手警察官を中心に、およそ40人が参加し、発災当時、行方不明者の捜索などに当たった署の幹部2人が当時の経験を話しました。
このうち、宮川真喜留置管理課長は、安否不明者の捜索を行う中で、多くの人が亡くなっている現実に直面したり、たくさんの被災者に助けを求められたりしたことを語りました。
その上で「大切なことは被災者の立場にたって考え、行動することです。被災者の思いに寄り添うことが求められます」と思いを伝えていました。
講話に参加した21歳の男性警察官は「災害時など、いざというときに自分がどう行動できるのか、きょう聞いた話しを思い出し、現場で生かしていきたいと思いました」と話していました。
宮川留置管理課長は「当時はマニュアルにない、想定外の対応がたくさんありました。こうした経験を伝え、風化させないようにすることが被災地の警察官に求められていると思います」と話していました。