“七北田低地にシジュウカラガンの群れを”プロジェクト発足

絶滅のおそれがある渡り鳥、「シジュウカラガン」をかつての越冬地である仙台市東部から多賀城市にかけての水田地帯に呼び戻そうというプロジェクトが始まり、19日、多賀城市で発足式が開かれました。

シジュウカラガンは顔が黒くてほおに白い模様があるガンで、一時、絶滅寸前まで数が減りましたが、繁殖活動の成果もあって、2007年ごろから県北部で群れが確認されるようになりました。
今回のプロジェクトは、1935年ごろまでシジュウカラガンの越冬地だった、仙台市東部から多賀城市にかけての水田地帯「七北田低地」にも群れを呼び戻すのが狙いで、19日はメンバーらが集まって発足式が行われました。
中心となるメンバーは、地域の歴史や自然を学ぶ探求学習の一環として参加した仙台育英高校の生徒たちで、19日は「日本雁を保護する会」の呉地正行会長から、これまでの取り組みの成果や目標について話を聞きました。
今後、生徒たちは、渡り鳥が集まりやすい環境を作るため、冬の間も水田に水を張っておく「ふゆみずたんぼ」を地域に広げるための理解を求める活動などに取り組む予定です。
プロジェクトリーダーの呉地さんは「若い世代が取り組むことに意味があり、期待している」と話していました。