別海町の牧場で牛4頭野犬に襲われ死ぬ 相次ぐ野犬被害に警戒

道東の別海町の牧場で4頭の牛が野犬に襲われ死んでいるのが見つかりました。町内では野犬による牛への被害が相次ぎ、先月には、8頭の子牛がヒグマに襲われたとみられる被害も発生していて、地元の農協や町は警戒を強めています。

JA道東あさひによりますと、今月16日、別海町上春別地区にある牧場で「牛が脱走している」と牧場を管理している人から農協に連絡がありました。
農協の職員や周辺の酪農家が確認したところ、牛4頭が尻などをかまれ死んでいるのが見つかったということです。
農協は、傷痕の形や、付近で野犬の足跡が見つかったことから、牛が野犬に襲われたとみています。
農協によりますと、同じ上春別地区では先月から野犬による牛への被害が相次いでいて、4つの牧場で今回の被害とあわせて6頭が死に、5頭がけがをしているということです。
町は野犬を捕獲するため農協などと協議を行い、今月18日、被害のあった牧場周辺に毒の入ったエサを仕掛けるなど対策をとりました。
町内の牧場では先月、子牛を飼育する施設の中で8頭の子牛がヒグマに襲われたとみられる被害も発生していて、地元の農協や町は警戒を強めています。
被害にあった牧場に牛を預けている酪農家の西田尚さんは「放牧で草を食べさせて牛を育てる時期なので、それができないのは本当に死活問題だ。一刻も早く捕獲してほしい」と話しています。