北海道ワイルズ 拠点を東京に移転方針 釧路市民から惜しむ声

アイスホッケーの「北海道ワイルズ」が拠点を東京に移す考えを表明し、釧路市からプロのチームが事実上、なくなることについて、地元では移転を惜しむ声が上がっています。

「北海道ワイルズ」は27日、記者会見を開き、チームの存続を図るため拠点を東京に移したうえで、大都市圏を中心に交流試合など独自の活動を行う方針を明らかにしました。
実際に移転すれば、アイスホッケーの長い歴史がある釧路市からプロのチームが事実上、なくなることになり、地元の人からは移転を惜しむ声が上がっています。
市内の衣料品店で働く60代の女性は「子どもたちは先輩たちの姿を見て育つと思うので、見られなくなるのは残念だと思う。釧路なら応援する機会もあったが、東京に移転したら無理だと思う。地元の星が消えるのは寂しいが、頑張ってほしい」と話していました。
また、30代の男性は「ホッケーが衰退するということはほかのスポーツも衰退していくのではないかと思う。これを機に、市もスポーツを手厚くサポートする態勢を作ってほしい」と話していました。
【釧路市長「“市や連盟の対応を理由” 大変不本意で極めて残念」】
アイスホッケーの「北海道ワイルズ」が拠点を東京に移す考えを表明したことについて、釧路市の蝦名市長は29日、コメントを発表しました。
このなかで「これまで、釧路市と釧路アイスホッケー連盟は連携し、地元釧路のプロアイスホッケーチーム存続に向け、北海道ワイルズと幾度となく意見交換や情報交換を行ってきた」としています。
そして、ワイルズが記者会見のなかで、釧路市から十分な支援が得られなかったと述べたことについて「釧路市や釧路アイスホッケー連盟の対応を理由とされたことは大変不本意であり、極めて残念だ」としています。
そのうえで「釧路市としては引き続き釧路アイスホッケー連盟と連携して氷都釧路としてアイスホッケーの振興に努めてまいります」としています。