秋の全国交通安全運動始まる 各地で交通安全呼びかける催し

秋の全国交通安全運動が21日から始まりました。初日には道内各地で交通安全を呼びかけるさまざまな取り組みが行われました。

【町長や警察署長らがリレー】
21日から始まった秋の全国交通安全運動にあわせて、町長や警察署長らがおよそ50キロの道のりをリレー形式で走りながら交通安全を呼びかける啓発活動が十勝の陸別町などで行われました。
これは地域一丸となって交通事故防止に取り組もうと、地元の交通安全協会などが企画しました。
リレーは本別警察署が管轄する陸別町をスタートし、足寄町を経由して本別町でゴールするおよそ50キロの道のりで、警察官や3つの町の町長など合わせて10人のランナーが「交通安全」と書かれたたすきをかけて走りました。
ランナーたちは、体力に合わせてそれぞれの距離を走り、中には1人で15キロを走る人もいて、コースですれ違う車などに交通事故の防止などを呼びかけました。
リレーは、スタートから5時間ほどかけて最後のランナーがゴールをすることができたということです。
自身も10キロ走った本別警察署の大田原直樹交通係長は「これからは日没が早まって交通事故が増える。ドライバーは早めのライト点灯と安全確認の徹底、歩行者は夜光反射材などを活用して事故防止に努めてほしい」と話していました。

【日本の交通ルール学ぶ】
オホーツク海側の興部町では、町内に住むインドネシア人に日本の交通ルールなどを教える講話が開かれました。
この講話は、インドネシア人が多く働く興部町の水産加工会社などから依頼を受けた興部警察署が秋の交通安全運動にあわせて開いたもので、15人が参加しました。
講話でははじめに警察官が、道路を渡る際は横断歩道を渡ることや、信号が黄色になったら原則は止まることなど日本の交通ルールを教えました。
このほか、参加者たちは、国道沿いに「ゆったり走ろう」などと書かれた旗を持って立ち、車やバイクに交通安全を呼びかけていました。
興部町では、町内の水産や酪農などの現場で働くインドネシア人が去年1月は1人もいませんでしたが、先月末には51人にまで急増しています。
参加した人は「これまではごみの分け方や交通安全について分からなかったので役に立ちました。これから気をつけたいです」と話していました。

【札幌では決起大会】
秋の全国交通安全運動の初日、札幌市では事故の防止などを呼びかける決起大会が開かれました。
道庁の敷地にある「赤れんが庁舎」の前で開かれた決起大会には、警察官や交通安全に取り組む関係団体などおよそ100人が参加しました。
この中で道警本部の鈴木信弘本部長が「ことしは重大事故が連続で発生し、6月から8月の3か月で48人もの方々が亡くなっている。道民の命を守るため、それぞれの地域で交通安全を呼びかけてほしい」とあいさつしました。
このあと、警察官はパトカーや白バイに乗って次々とパトロールに出発し、参加した人たちは近くの歩道で黄色い旗を降って交通安全を呼びかけていました。
ことしの秋の全国交通安全運動は21日から今月30日まで、▽子どもと高齢者をはじめとする歩行者の安全確保や▽夕暮れ時と夜間の事故防止や飲酒運転の根絶、それに▽自転車のヘルメット着用などを重点項目として、各地で交通安全の取り組みが行われます。