東京大空襲逃れた仏教書の版木400枚余公開 埼玉 小鹿野町

太平洋戦争末期の東京大空襲を逃れた仏教書の版木400枚余りが所蔵する埼玉県小鹿野町の寺で公開されました。

これは小鹿野町の大徳院が本堂や境内を会場に、19日開かれた子ども祭りにあわせて地域の歴史を知ってもらおうと初めて行いました。
公開された版木は408枚で、およそ10万人が犠牲になったとされる東京大空襲を逃れるため、当時、これらの版木を持っていたいまの東京・文京区本郷にあった書店が、親交を深めていた大徳院の住職に預けたとされています。
中には臨済宗の修行僧向けの、注釈を付けた解説書「標注碧巌録」や浄土宗の開祖の伝記「法然上人勅修御傳」があります。
本堂には子どもたちをはじめ地域の人が集まり、住職による見どころの説明を聞いたあと、実際の版木などに見入っていました。
中学1年の男の子は「戦争から逃れていまここにあることが貴重だし、すごいです。平和を受け継いでいきたいと思います」と話していました。