関東甲信 各地で夏日 26日も平年上回る 黄砂の飛来も予想

25日の関東甲信は広く晴れて各地で夏日となり、山梨県では気温が30度に迫る夏の暑さとなりました。
26日も気温が平年を上回る一方、広い範囲で黄砂が予想され、見通しが悪くなった場合は交通への影響が出るおそれがあるとして気象庁が注意を呼びかけています。

気象庁によりますと25日の関東甲信は高気圧に覆われ広く晴れて気温が上がり、最高気温は山梨県甲州市勝沼で29.6度、甲府市で29度ちょうどと6月下旬から7月上旬並みの暑さとなりました。
また、群馬県桐生市で28.3度、埼玉県鳩山町で28.2度などと各地で24日に比べて10度以上も高くなったほか、宇都宮市で26.6度、東京の都心で25.8度など関東甲信の各地で夏日を観測しました。
26日も平年より気温が高い状態が続く見込みで、日中の最高気温は長野市で29度、甲府市で28度、東京の都心や横浜市、千葉市、さいたま市、前橋市、宇都宮市で27度などと予想されています。
一方、26日は広い範囲で大陸から黄砂が飛来すると予想されています。
物が肉眼ではっきり見える範囲の「視程」はところによって5キロ未満になる見込みです。
屋外で黄砂が洗濯物に付着するなどの影響が予想されるほか、特に見通しが悪くなった場合は交通への影響が出るおそれがあり、気象庁が注意を呼びかけています。

埼玉県では日中の最高気温は鳩山町で28.2度、熊谷市で28.0度などと24日より10度以上高くなりました。
朝霞市内で小学1年生の娘を連れた30代の母親は「この暑さなので公園遊びは控えて、冷たいドリンクを買ってあげました。きのうは寒かったので、気温差に体調を崩しそうで困ります」と話していました。
サンダル履きでサングラスをかけた30代の男性は「きのうは肌寒かったのに、きょうはもう夏ですね、日差しと暑さがきついです」と話していました。
80代の女性は「涼しい家の中にいたので、外がこんなに暑いとこたえます。コートも用意したのですが脱いだところです。水分補給をして、倒れないように気をつけたい」と話していました。
【冷やし中華に注文相次ぐ】
埼玉県朝霞市にある中国料理店では23日から、「冷やし中華」や「冷やし担々麺」など5種類を提供しています。
気温が上がらなかった初日は注文が3皿しかありませんでしたが、25日のランチタイムには、午前11時半の開店後から冷やし中華の注文が相次いでいました。
40代の男性は冷やし中華が提供されているのを店のホームページで見て訪れたということで「この日を楽しみにしてきました。きょうは外を歩いているだけで汗だくになるくらい暑いです」と話していました。
店長の関根将登さんは「ことしも暑くなりそうですね。冷やし中華が元気や活力につながってくれればと思います」と話していました。

山梨県山梨市では早い時期からの暑さに備え、市役所や公民館などで暑さをしのぐことができる「クーリングシェルター」の開放を始めています。
「クーリングシェルター」は、24日から新たに運用が始まった「熱中症特別警戒アラート」が発表された場合、冷房などが効いている場所を住民に開放するよう、国が自治体に求めている施設です。
山梨市では早い時期からの暑さに備え、24日から市役所や公民館など、あわせて13施設を「クーリングシェルター」に指定し、主に平日での開放を始めました。
山梨市健康増進課の佐野源太主任は「年々暑さも早まり、厳しくなっているなかできのうから設置しました。暑い日が多くなるので気軽に寄ってもらい、熱中症対策の一助となればと思います」と話していました。
山梨市は今後、民間企業にも協力を呼びかけて、市内全域で「クーリングシェルター」を指定する方針で、詳しい情報は市のホームページを確認してほしいとしています。
また、山梨県は今後、各自治体の状況を調べたうえで、早い段階での「クーリングシェルター」の指定を自治体に促すということです。

日中の最高気温が29度ちょうどとことし一番の暑さとなった甲府市では、冷たい飲み物を飲んだり、日焼け止めを塗ったりして、暑さ対策をしている人の姿が見られました。
20代の男性は「急きょ半袖を着ました。かき氷が食べたくなるほど暑いです」と話していました。
60代の女性は「暑くなるという予報だったので、サングラスと水を用意して対策はばっちりにしてきました」と話していました。
また、20代の女性は「お店で氷を多めで飲み物を注文したのですが、暑くてすぐなくなってしまいました。これぐらいの暑さはまだ大丈夫です」と話していました。