埼玉県立高校共学化めぐるアンケート調査 批判相次ぎ形式変更

男子校、女子校がある埼玉県の県立高校の共学化について、17日開始したアンケート調査をめぐって、「匿名の回答では正当性がない」などの批判が相次いだとして、県教育委員会は名前を記入してもらう形式に変更しました。

このアンケート調査は男子校、女子校があわせて12校ある埼玉県の県立高校について去年8月、県の男女共同参画の問題に対応する苦情処理委員が早期の共学化を求める勧告を出したことを受けて、県教育委員会が県内の中学生と高校生、それに保護者の108万人を対象に17日から始めました。
調査は専用のウェブサイトから匿名で回答することになっていましたが県教育委員会には「匿名の回答では対象者以外も回答でき、正当性がなく、ずさんだ」といった批判が19日午前中までに20件以上寄せられたということです。
このため県教育委員会はこれまでの自宅や学校がある自治体名に加えて中学生や高校生の名前も記入してもらう形式に変更しました。
対象ではない人が回答するなどの不正が判明した場合は集計しないとしています。
埼玉県教育委員会の日吉亨教育長は「混乱を招いて申し訳ない。対象者の率直な意見を聞くことと調査の信頼性を高めることのバランスを考えて変更した」と話しています。