加須市で震度5弱(09:08)けが人の情報はなし

加須市で震度5弱(09:08)けが人の情報はなし

21日午前9時8分ごろ、埼玉県と栃木県で震度5弱の揺れを観測する地震があり、県内では加須市で震度5弱の揺れを観測しました。
県によりますと、この地震によるけが人の情報は入っていないということです。

県内の各地の震度は、震度5弱が加須市、震度4がさいたま市大宮区や川口市、白岡市などでした。
このほか県内の広い範囲で震度3や震度2の揺れを観測しました。
震源地は茨城県南部で、震源の深さは46キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.3と推定されています。
埼玉県災害対策課によりますと、21日午後5時時点で地震によるけが人の情報は入っていないということです。
震度5弱の揺れを観測した加須市の北川辺中学校では、校舎2階の廊下の天井に取り付けられていた長さ2メートル、幅30センチ、重さは3キロほどのアルミ製のパネルが落ちているのが見つかりました。
地震が発生した時は授業中で、生徒や教職員にけがはなかったということです。
北川辺中学校の井上泰則教頭は、「今までにこういうことはなかったので驚いているし非常に恐ろしいことだと思う。同じことが起きないようよりいっそう安全点検をしていきたい」と話していました。
また、加須市内では地震のあと、市の施設や東武鉄道の加須駅と花崎駅などでエレベーターが停止していることが確認され、復旧作業が行われました。
加須市の化粧品店では、棚に置いてあった商品10点ほどが地震の揺れで落ちました。
経営者の72歳の男性は「店の上の階にある自宅にいましたが、ズンという音がして揺れたあと15秒ほど横揺れがありました。最近地震が続いていますが、防ぎようがないので不安です」と話していました。
今回の地震について、東京大学地震研究所の佐竹健治教授は「関東地方は東から『太平洋プレート』が、南から『フィリピン海プレート』がそれぞれ沈み込んでいるので、さまざまな場所や深さで地震が発生する。地震の規模の大きさからしても、それほど珍しくはない」と指摘しています。
そのうえで、「首都直下地震や、能登半島地震、千葉県東方沖の地震との関連はなく、従来の地震活動と考えられるが日頃から地震への備えを進めてほしい」と呼びかけています。