新幹線 運転見合わせトラブル “部品点検マニュアルに不備”

先月、東北・北陸・上越の各新幹線が長時間にわたって運転を見合わせたトラブルで、JR東日本は架線に関連する部品の点検マニュアルに不備があり、点検の方法を誤った結果、異常を見過ごしていたと明らかにしました。

先月、東北・北陸・上越の各新幹線で停電が発生し、長時間にわたって運転を見合わせたトラブルで、JR東日本は、架線の張りを調整する部品が破断した結果、架線が垂れ下がり、走行中の列車が接触したことが原因だとみられるとしています。
JR東日本によりますと、外部の研究所が調査した結果、部品が破断したのは別の部品との間隔が狭く、接触を続けたためだとわかったということです。
本来、2つの部品は接触しないよう、定期的な点検で、部品どうしの間隔を測定することになっていますが、点検マニュアルの記載があいまいだったため担当者が測定するポイントを誤り、異常を見過ごしていたということです。
また、JRが調べたところ、新幹線全線でマニュアルで定められた間隔より狭い箇所が9か所あったほか、点検をする担当者のおよそ半数が測定方法について誤った認識を持っていたということです。
JR東日本は「多くのお客様に多大なるご迷惑をおかけしたことを深くおわびします。マニュアルの不備が要因で、マネージメントの問題だと捉えています」としたうえで、マニュアルを改訂するなどして再発防止に取り組むとしています。