久喜 保育園ロープ遊具事故 市の検証委が提言まとめる

去年5月、埼玉県久喜市の保育園で園児の首にロープが絡まり一時重体となった事故で、市の検証委員会が保育園の安全対策の強化などを求める提言をまとめました。

去年5月、久喜市の民間保育園で当時3歳の男の子が斜面を上り下りするロープで遊んでいたところ首にロープが巻きついて一時意識不明の重体となりました。
事故を受けて市は、学識経験者などでつくる検証委員会を設けて関係者などから聞き取りを進め、18日梅田修一市長に報告書が提出されました。
保育園は独自に制作した遊具などを設置していて、工事現場などで使われるロープが使われていたことへの危険性の認識が不足していたことや、遊具の点検がマンネリ化して不備が見過ごされていた可能性があること、子どもの見守りを行ううえで保育士の連携が取れていなかったことなどが、指摘されています。
そのうえで、手作りの遊具を設置する際は細心の注意を払い安全対策を講じることや、専門業者による点検を定期的に行うこと、見守りから離れるときは保育士どうしで声をかけることなど安全対策の充実や強化を求めています。
一方、久喜市のこれまでの指導監査でこうした点が指摘されていなかったとして市側にも体制の強化などを求めています。
久喜市の梅田市長は「いただいた意見をしんしに受け止め、事故の再発防止に向けた取り組みを推進していきたい」と話しています。

この事故をめぐって警察は、園児の見守りが十分にできていなかったことが事故につながったとして、保育園の園長や保育士ら数人を業務上過失傷害の疑いで書類送検しています。