川口市 在日クルド人の生活の様子などを紹介する写真展

埼玉県川口市などで生活する在日クルド人の生活の様子などを紹介する写真展が、12日から川口市で始まりました。

川口市など埼玉県南部には中東のトルコやイラクなどで少数派として暮らし、「国を持たない最大の民族」とも呼ばれるクルド人が多く住んでいます。
多くが申請しても難民として認められず、出入国管理法の改正で難民認定の申請中でも強制送還につながりやすくなるという指摘も出ていて支援団体がこうした状況に理解を深めてもらおうと写真展を開催しました。
会場にはおよそ50点の写真が展示され、このうちクルド人の女の子と母親の後ろ姿を写した写真は日本語がわからないまま迎えた小学校の入学式からの帰宅の場面で「母と娘」というタイトルがつけられています。
また、クルド人の小学生の女の子が日本語で出題された算数の宿題に熱心に取り組む様子を記録した写真も展示されています。
この地域に住むクルド人をめぐっては住民との相互理解や共生が課題になっていて主催した団体の温井立央代表は、「クルドの人の喜怒哀楽や食事の風景など人間として生きている様子を知ってもらって、互いに歩み寄るきっかけにしてほしい」と話していました。
この写真展は、川口市立アートギャラリー・アトリアで、10月15日まで開かれています。