くりの産地を盛り上げろ ユニークな加工品づくり 日高

埼玉県内有数のくりの産地、日高市では、地域を盛り上げようと、くりを使ったユニークな加工品づくりが広がっています。

日高市はおよそ110軒の農家がくりを栽培していて、いま収穫の最盛期を迎えています。
「高麗川マロン」というブランドのくりを栽培する小作重雄さんによりますと、ことしも大粒で甘みのある品質になっているということです。
日高市では、この特産のくりを使ってユニークな加工品をつくり、地域を盛り上げようという取り組みが広がっています。
このうち市内の酒店などでは、福島県のこうじ専門店と協力してくりの甘酒を作って、おととしから販売しています。
地元産のくりと、米こうじだけを原料にして、口当たりの良さやくり本来の甘さや香りが感じられるのが特徴だということです。
酒店の経営者で、開発に携わった金島敦規さんは「甘酒なら子どもからお年寄りまで幅広い世代に味わってもらえると思いました。この甘酒を飲んで、くりの産地、日高市を思い起こしてもらいたい」と話しています。
また、市内で和菓子店を営む浅見祐一さんは「モンブランバウム」と名付けたくりを使ったバウムクーヘンを新たに作りました。
くりを使ったバウムクーヘンは以前、地元の商工会などが開発し、この店で販売していましたが、製造を委託していた業者の撤退などでわずか2年で販売を中止せざるを得ませんでした。
そのとき、残念がる客の様子を見ていた浅見さんはくりのバウムクーヘンをいつか復活させたいと努力を続けてきました。
ことし5月には自分の店に専用のオーブンを導入し、およそ1100万円の費用は、国の補助金やクラウドファンディングも活用して工面しました。
また、製造の方法は店で働く和菓子の職人とともに兵庫県にあるオーブンのメーカーに行って一から学びました。
以前の商品は、くりのペーストが使われているだけでしたが、今回はそれに加えてバウムクーヘンの穴の中にくりようかんを入れ、さらにその真ん中にはくりの甘露煮をのせて、くりそのものの風味をより味わえるようになっています。
材料の一部には、十分な大きさに育たず廃棄されていたくりを使っているため、地域の資源の有効活用にもつながっているということです。
先月中旬から販売したところ、売れ行きも好調だということです。
浅見さんは「日高市特産のくりを多くの人に知ってもらい地元に愛着を持ってほしいと願っています。今後もおいしいくりの菓子を研究していきたい」と話していました。