災害で停電もALS患者守る 埼玉県と人工呼吸器メーカー協定

埼玉県は、災害時に停電した場合も人工呼吸器をつけた難病患者の命を守るため、人工呼吸器のメーカーと患者の情報を共有して救命活動につなげる協定を結びました。

協定を結んだのは、県と、ALS=筋萎縮性側索硬化症の患者や家族の支援団体、それに4社の人工呼吸器メーカーです。
ALSは、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で、症状が進行すると人工呼吸器の装着が必要です。
県によりますと、去年12月末で、県内では88人のALS患者が自宅で人工呼吸器を使っていて、停電時には、非常用のバッテリーが足りるのか不安を感じているということです。
こうした状況を受けて結ばれた協定では、震度5弱以上の地震や勢力の強い台風の接近の際に、メーカーが把握した患者の状況を県に報告し、県はその情報を保健所と共有した上で、必要に応じて消防に出動を求めるなど命を守るための対応を行うとしています。
9年前にALSを発症した中村秀之さんは妻の静香さんに代読してもらう形で、「患者は命を人工呼吸器に委ねており、長時間の停電は死に直結する。仕組み作りを進めて在宅患者の安全確保につなげてほしい」と話していました。