武雄アジア大開学への財政支援の補正予算案可決 武雄市議会

2年後の開学を目指して計画が進められている「武雄アジア大学」について、武雄市議会は開学に向けた財政支援策を盛り込んだ補正予算案を賛成多数で可決しました。

佐賀女子短期大学を運営する学校法人「旭学園」は、2026年春の開学を目指して、武雄市に4年制大学「武雄アジア大学」を設置する計画を進めています。

これについて市は開学に向けた財政支援策として、今後の支出としてあらかじめ決めておく「債務負担行為」として19億4800万円余りを盛り込んだ補正予算案を定例議会に提出していて、20日の議会でこの予算案を含む8つの議案の採決が行われました。

これに先立ち、一部の議員が財政支援に対する反対討論を行い、学生が確保できるのかや学校法人の経営状況を不安視する意見を述べましたが、採決の結果、賛成多数で可決されました。

今回可決された財政支援策のうち、およそ6億5000万円は佐賀県が負担する予定で、現在、県議会で審議が行われていて、市と県は国の設置認可が決まったあと、予算を執行することにしています。

武雄市の小松政市長は「議会で可決されたことは心から感謝したい。県の審議、国の認可申請など今後も山は続いていくので、大学の意義を説明し、市民との意見交換の場を設けていきたい」と話していました。

【学校法人「旭学園」 今村正治理事の話】
武雄市議会で開学に向けた財政支援策を盛り込んだ補正予算が可決されたことを受けて、学校法人「旭学園」で新大学設置委員会の委員長を務める今村正治理事は「議会の採決をいただき、すごく責任を感じているし、しっかりやれという受け止めをしないといけない。気を引き締めて、まずは10月の設置認可申請に向けて全力を挙げたい」と述べました。

その上で、「課題は山ほどあるが、市民と一緒に歩んでいける土壌がいまできたと思う。武雄アジア大学は、県民、市民の皆さんとともにつくる公の大学なので、本当に責任は重いし、本当にいい大学を作りたい」と述べました。