有明海の二枚貝保護へ 食害のアカエイの料理試食会 鹿島市

有明海で不作となっている二枚貝の保護につなげようと、食害の原因のひとつとされるアカエイを使った料理の試食会が佐賀県鹿島市で開かれました。

この試食会はアサリなどの二枚貝が有明海で不作となっているため、二枚貝を食べるアカエイの数を減らして貝の保護につなげようと漁協などが開きました。

会場には鹿島市内などから住民60人余りが集まりアカエイのムニエルや唐揚げそれに煮物など9品を味わいました。

このうち唐揚げはぷりぷりした食感で白身魚のような味わいのほか「肝」は煮物にすると、口に入れた瞬間に溶けてしまうほど柔らかく、濃厚で力強いうまみがあります。

主催者によりますと、こうした取り組みを通じてやっかいもののアカエイを新たな地域の魅力として活用していきたいとということです。

試食した30代の女性は「どのメニューもおいしくて2歳の息子もどんどん食べていました。」と話していました。

県有明海漁協鹿島市支所の中島龍運営委員長は「アカエイは食べ方次第でこんなにおいしいものなんだと広く知ってもらい、漁業者の新たな収入源になってくれればいいと思う」と話していました。

有明海では特産の養殖のりも記録的な不作が続いていて、二枚貝が増加すれば、将来的に海全体の環境の改善につながるとして、漁業者は期待を寄せています。