「佐賀の乱」に参加 元佐賀藩士 香月経五郎の企画展 佐賀市

ことしで150年となる「佐賀の乱」に参加して若くして亡くなった元佐賀藩士、香月経五郎の生涯を紹介する企画展が佐賀市で開かれています。

現在の佐賀市川副町出身で佐賀藩士だった香月経五郎は、留学を経験するなど将来を期待されましたが、江藤新平を慕って佐賀の乱に参加し、26歳の若さで亡くなりました。

佐賀市川副町の歴史館で開かれている企画展には、香月の書簡など初公開の資料を含むおよそ40点が展示されています。

このうち、香月がアメリカに渡航する前に母親に宛てた書簡では、母親のことを気遣う思いがしたためられ、佐賀で暮らす家族への愛情が伝わってきます。

また、香月と同じ留学生だった知人が江藤新平に宛てた書簡は、香月たちがアメリカからロンドンに移って勉学に励んでいる様子を報告しています。

企画展を開いた歴史館によりますと、帰国した香月は佐賀県庁で働くことになっていたということですが、戦闘に参加して亡くなり、詳しい人物像が知られていないということです。

近藤晋一郎学芸員は「もし生きていれば佐賀だけでなく国のために仕事したであろう人たちが佐賀戦争で亡くなった。その1人が経五郎さんだと知ってもらいたい」と話していました。

この企画展は「佐野常民と三重津海軍所跡の歴史館」で、来月30日まで開かれています。