佐賀の伝統工芸「鹿島錦」 保存会の作品を集めた展示会 鹿島

佐賀を代表する伝統工芸、鹿島錦の技を受け継ぐ「鹿島錦保存会」の作品を集めた展示会が、鹿島市で開かれています。

鹿島錦は、縦糸に和紙、横糸に絹糸を使った繊細な手織物で、200年以上前の江戸時代に佐賀藩の支藩・鹿島藩で始まり、その後は佐賀錦の名前でも知られるようになりました。

鹿島市の祐徳博物館で開かれている展示会には、鹿島錦保存会の会員25人が丹精込めて作ったバッグや名刺入れなどおよそ150点が展示されています。

このうち、山口ヨシエさんの「雅袋」は、春先の芽生えをモチーフにした緑色と伝統的な青い波の文様、それに桜のピンクで自然の息吹を表現しています。

また、保存会代表、相浦幸子さんの「三つ折り抱えバッグ」は、和紙にプラチナを張った糸で秋の花畑をイメージして赤いハギの花を散りばめ、優美な作品に仕上がっています。

相浦さんは「いろいろな糸と文様を使っているので、光の当たり方が変わることで繊細な色合いが出てきます。去年の県展で入選した作品も展示しているので、会場に足を運んで作品を見ていただきたいです」と話していました。

「鹿島錦展」は、鹿島市の祐徳博物館で来月6日まで開かれています。