陸自ヘリ墜落事故 同型機の飛行訓練 4月1日以降全面再開へ

去年、沖縄県の宮古島沖で陸上自衛隊のヘリコプターが墜落し10人が死亡した事故で、陸上自衛隊は同型機の飛行訓練を4月1日以降、全面的に再開させると発表し、佐賀県内などの関係自治体に説明しました。

去年4月、沖縄県の宮古島沖で陸上自衛隊のUH60ヘリコプターが墜落し、乗っていた10人全員が死亡した事故では、エンジンの出力が徐々に低下する「ロールバック」と呼ばれる現象が起きるなどして墜落したとする調査結果が公表されています。

陸上自衛隊は、事故のあと駐屯地の中や周辺を除いて同型機の飛行訓練を見合わせてきましたが、「ロールバック」が起きた場合の緊急操作の手順を確立し、部隊に周知するなど再発防止策を実施したとして、4月1日以降、全面的に再開させると29日、発表しました。

同型機は、吉野ヶ里町の目達原駐屯地など、全国7つの部隊に合わせて39機が配備されていて、駐屯地以外の場所でも飛行が行われることになります。

防衛省関係者によりますと、訓練を行う際の飛行ルートは部隊ごとに判断するとしていて、29日までに関係する自治体に、事故の再発防止策や訓練再開について説明したということです。

陸上自衛隊は「飛行の安全確保に万全を尽くしながら訓練を進めていきたい」としています。