「高輪築堤跡」 県と東京・港区が”観光発信”などで連携へ

佐賀出身の大隈重信の指示で建設された明治時代の鉄道事業の遺構「高輪築堤跡」が東京都・港区で見つかったことをきっかけに、佐賀県と港区は協力関係を深め、観光についての発信などで連携していくことにしています。

「高輪築堤跡」は、明治初期に新橋・横浜間で開業した国内初の鉄道の線路を敷くために築かれた堤で、鉄道事業の責任者だった大隈重信の指示で建設され、5年前、東京都・港区で進められていた再開発事業で見つかりました。

明治の文明開化を象徴する遺構をきっかけに協力関係を深めようと18日は県庁で、山口知事と港区の武井雅昭区長が、幅広い分野で連携することを宣言した文書に署名しました。

この中で山口知事は「今回は150年の時代を超え、結びつくべき両者が結びついたものだと思う。このような歴史を踏まえつつ、未来に向かい、互いが連携しながら、様々な分野で連携を深めたい」と述べました。

また武井区長は「佐賀県の皆さんと力を寄せ合い、街の発展や交流を深めていく」と述べました。

高輪築堤跡の一部はおととし(R4)、佐賀市にある県立博物館に移築されて展示されるなど、2つの自治体は遺構の発見をきっかけに交流してきました。

今後はさらに、両自治体の歴史や観光の情報発信やそれぞれが開催するイベントへの協力などで連携を深めていくとしています。