県立大学 知事が早期設立の重要性訴える 県議会代表質問

県議会では1日、各会派の代表質問が行われ、山口知事は、県立大学の早期の設立の重要性を改めて訴えました。

定例県議会の代表質問では午前中、自民党の議員が、県が開学を目指す県立大学に人口流出を防ぐ効果があるのかについて質問しました。

これに対し、山口知事は毎年およそ3000人の若い世代が県外に出ている現状に触れ、「県内の高校生に選択肢を確保したい。県立大学は人への投資の中核になる」などと述べ、早期に設立する重要性を改めて訴えました。

そのうえで、大学の具体化に向けてすでにリーダーを任命している専門家チームのほかのメンバーについても、近く発表したいと明らかにしました。

今回の議会では新年度の予算案として、専門家チームによるカリキュラムの検討などにおよそ5300万円が計上されています。

一方、着工のめどがたっていない九州新幹線西九州ルートの新鳥栖・武雄温泉駅間については、「新幹線の利益を受けるのは長崎県で、不利益があるのは佐賀県という今の枠組みで地元合意をするのは至難の業だ」などと述べて、協議を進めるには新たな発想による合意形成が必要になるという考えを改めて示しました。

また午後の代表質問では、県民ネットワークの議員が10月に開催される「国スポ・全障スポ」の開会式と閉会式で、県が会場周辺での酒類の提供を可能にする方針を決めたことについて質問しました。

これに対し、山口知事は「会場の警備などこれまで培ってきたものを大事にしながら、新しいチャレンジとの調和もはかっていきたい」と述べ、今回から名称が変わる大会に向けて新しい取り組みも進めていく考えを示しました。

佐賀県の定例議会は、今月25日まで開かれます。

【県立大学 専門家チームのメンバー 新たに2人】
県は県立大学の具体化に向けた、専門家チームのメンバー2人を新たに発表しました。

新たに選ばれたのは、慶應義塾大学の飯盛義徳教授と、広島県立叡啓大学の早田吉伸教授の2人です。

チームのリーダーには、立教大学の山口和範教授がすでに任命されています。

専門家チームは今月4日に初会合を開いて、検討の進め方を確認するとしています。